腰椎椎間板ヘルニア

背骨の骨と骨の間にあるクッション(椎間板)が破裂し、中身(髄核)が飛び出して神経を圧迫し、痛みやしびれが起こると言われていました。

ヘルニア1

そう言われていて、僕もそのように認識はしていたものの、数年前に知り合いの方がヘルニアと診断され、僕が定期的にメンテナンスを施し、数か月後には痛みが消えました。痛みが消えたのでヘルニアが改善したものだと思っていましたが、痛みが消えた後の画像をみると、ヘルニアはヘルニアのままでした。

その事実があり、それからは痛みやしびれとヘルニアは関係ないんじゃないかと考えるようになり、また、僕は医者ではないので治療することはできませんし、要は圧迫から解放するようにカラダを調整できれば、ヘルニアは改善しなくとも痛みは取れるんじゃないかと思うようになりました。

最近、知り合いの方からヘルニアについて詳しく教えてほしいと聞かれ、僕自身ヘルニアの方を専門でメンテナンスをしているわけではなかったので、記憶が薄れていたのもあって少し調べてみました。

そうしたら納得のいく説明があり非常に興味深いものでした。


 

ヘルニア2

 

興味深い実験があります。
手術の際に、椎間板ヘルニアのあった所に小さな風船を入れておき、麻酔から覚めた後に膨らませると、痛みを起こします。しかし、ヘルニアのなかった神経根の所では患者さんはしびれやだるさを感じますが、痛みは起こらなかったのです。つまり単なる圧迫では、痛みは起こらないのです。

普通、体の一部分を押しても痛くはないでしょう。しかし、叩いたりしてその部分が赤く腫れ上がると、触っただけでも痛くなります。このようにヘルニアでは単に神経を圧迫しているだけではなく、その部分に炎症が起こって痛くなっているのです。炎症がなくなれば、痛みはひいて、単なるしびれや、だるさだけになることが予想されます。これならば我慢できるでしょう。
ですから椎間板ヘルニア治療の主眼は、出っ張ってしまったヘルニアを引っ込めることではなく、その部分の炎症をとることなのです。


 

この説明文を読み、負担のかかっている部分を解放してあげることで炎症が起こらなくなり、ヘルニアが改善していなくても痛みがなくなったのはこういうことだったのかと。

自分のやり方、考え方は間違ってなかったと確信を持てました。

それに、以前はヘルニアは引っ込まないと考えられていましたが、近年MRIで経過を観察していますと、中には出っ張った部分がなくなったり縮んだりする場合もあることがわかってきたとのことです。
また、手術を受けた患者さんと、受けなかった方を比べた研究報告があります。 1年後では手術を受けたほうが良い成績でしたが、4年後にはほとんど差がなくなったというものです。なので、椎間板ヘルニアは、もちろん例外もありますが、数年の間には治ってしまうといえます。

痛みの原因が「神経の圧迫」ではなく「炎症」だということ。
痛みを取ってしまえば放っておいてもヘルニアは改善する!!

筋肉をゆるめ、柔軟性を高め、バランスを改善し、カラダをスムーズに動かすように持っていけば、ヘルニアのことを考えなくてもいいと、確信します。